腰痛・坐骨神経痛の鍼灸治療

掲載書籍、神の手18人-腰痛解消

●現代書林刊 「新・腰痛解消~神の手を持つ18人」 平成22年7月刊行

平成21年11月に取材を受けたものです

 

腰痛(坐骨神経痛)の鍼灸治療

実に日本人の80%が、一生の間に腰痛を経験しているといわれています。それに伴い、世界一腰痛の治療が多いのも我が国の特徴だと思います。

欧米ではその効果が疑問視されている「腰椎牽引」にこだわる整形外科。何でもかんでも、「骨盤のずれ」「骨格のずれ」で済ませてしまう無資格整体、カイロプラクティック。痛みのある患部には針を刺さない「経絡治療」。

どの治療法がご自分にあっているのか、悩まれていらっしゃる方も多いと思います。ここでは、当院(小松隆央)の考える腰痛治療についてご説明いたします。

 

1.腰痛の原因

 

①発生学的素因(はっせいがくてきそいん)

進化のプロセスで、4足歩行から2足歩行に移行するのが200万年ほど早かったといわれています。これにより、ほとんどの人類が腰痛という負の遺産を背負ってしまったわけです。

②先天的素因(せんてんてきそいん)

いわゆる生まれつきの原因です。これにより、全く同じことをしていても、ある人は何もなく、ある人は痛みにあい易い体になっているのです。

1.腰椎過前弯態

2.腰椎前弯消失

3.腰椎後弯

4.椎体の過不足

5.椎間を覆っている線維輪の弱さ

6.足関節・膝関節・股関節等の協調運動の問題(後天的素因も含めて)

③後天的素因(こうてんてきそいん)

1.外傷・外力

2.Overuse(腰部の使い過ぎ) →静力学的問題

3.Maluse(腰部の誤った使い方)→静力学的問題

2.坐骨神経痛の原因

【定義】

様々な原因により、腰神経叢、坐骨神経が刺激された神経痛。その症状。病名ではない。

1.根性、腰椎椎間板性坐骨神経痛・・・90%はL4~S1

脊椎神経根圧迫、椎間板ヘルニア(80%説あり)、腰椎すべり症、腰椎脊柱管狭窄症

2.梨状筋症候群・・・骨盤前傾に問題あり・・・ごくまれ

3.症候性坐骨神経痛・・・・・・・・・・・・・ごくごくまれ

4.腰神経叢神経痛

大腿神経痛、外側大腿皮神経痛、閉鎖神経痛

糖尿病、股関節痛に注意すれば、治療法はほぼ同じです。

特徴・・・・・腰痛を伴わないことが多い。

3.当院での治療対象となる腰痛の分類

1. いわゆる腰痛症(腰痛の60%はこれだと言われています)

静力学的腰痛→筋筋膜性・姿勢性腰痛

外力・外傷→腰部捻挫、腰部挫傷

2.腰椎椎間板ヘルニア

3.変形性脊椎症

4.腰部脊柱管狭窄

5.脊椎分離すべり症・脊椎変性すべり症

※内臓疾患由来の腰痛は、おおむね対応できますが、治療法は変わります。

4.状態による腰痛の分類

① 慢性腰痛症

腰痛の持続期間が、約12週間以上のもの。(諸説あります)

② 急性腰痛症

腰痛の持続期間が、約6週間未満のもの。(諸説あります)

急性腰痛症とは突然、腰部に疼痛が走る疾患の総称です。

ぎっくり腰とは俗称で、地方によっては、「びっくり腰」「ぎっくら腰」とも呼ばれます。

欧米では「魔女の一撃」とも呼ばれています。

 

多くみられる急性腰痛症の原因

1.筋筋膜性(筋性・靭帯性)・姿勢性腰痛・静力学的腰痛

2.椎間板ヘルニア

3.脊椎圧迫骨折・・・不適応

4.椎間関節内圧上昇

5.腰痛に対する当院の治療法

※坐骨神経痛の治療法もほぼ同じ内容です。

小松式複合治療・・・・詳細はこちらをクリックしてください

① 小松式高麗手指鍼

② 低周波置鍼療法

③ 骨盤調整法・・・・・骨盤や腰椎の調整をします。

④ テーピングの一例です・・・・腰部の筋肉のサポートをします。

⑤ 日常の生活指導・・・・・ご自身で気を付けていただくことを、ご指導いたします。

お仕事や、趣味でされているスポーツにより、それぞれ内容が違います。

6.腰痛に対する当院の治療実績(治療効果)

※坐骨神経痛の治療法もほぼ同じ内容です。

上記のご説明をご覧いただければ一目瞭然、かと思いますが、日本でも数人しか使えない「高麗手指鍼」プラス「低周波置鍼療法」プラス「安全な骨盤調整」プラス「テーピング」という治療法をセットで行います。おそらく、当院だけの治療法です。(私の生徒の治療院も含みます)

よって、過去数万人の患者さんを治療させていただきましたが、適応疾患の腰痛であれば、99%の有効率を誇っています。

手術を勧められた「腰椎椎間板ヘルニア」や「分離すべり症」であっても、完治例は多数あります。

7.腰痛・坐骨神経痛の代表的な患者様の声

鈴木章様(実名) 治療当時 24歳 男性
先生を紹介してくれたのは母でした。大学時代から気になっていたアトピー、就職と同時に悪化して、治療を始めたのがきっかけでした。アトピーが半年くらいして治ったころ、急に腰が痛みだしました。はじめは軽い腰痛位に思っていたのが、痛みだして1週間でほとんど歩けなくなり、病院に行ったらヘルニアと言うことで、まずブロック注射を何回かしたんですが全く効き目なしで、あとは手術しかないということでした。
それで、小松先生に相談したらヘルニアだったらどんなに痛くても手術はしないほうがいいということで、毎日鍼に通うことになりました。
はじめは車で通って、担がれてベッドまで運んでもらいましたが、1週間くらいで歩いて通えるようになり、1か月で職場復帰できました。今思うと、本当にあの時手術しなくてよかったなと思います。

院長から一言:ずいぶん昔のような気がします。おもえば、あの頃腰痛に対してしていた治療が小松式複合治療の原型だったと思います。

8.腰痛・坐骨神経痛の治療計画

※坐骨神経痛の治療法もほぼ同じ内容です。

・一般的な筋筋膜性腰痛の場合、1回から3回程度で完治いたします。

・腰椎椎間板ヘルニアの場合、年齢や罹患期間等により、3回から10回程度を目安に治療いたします。

・過去、腰椎椎間板ヘルニアであまりの激痛に、全く歩くことができず、手術以外に治す方法がないと言われた患者さんを、1か月の連続治療で完治例があります。(当初は車いすでの通院でした。)

9.腰痛・坐骨神経痛治療の料金

初診料    5,500円(税込)

治療代1回  6,600円(税込)

すべての治療法を含んだ料金です。オプションとか、追加料金等は一切必要ありません。

骨盤調整が必要ない、テーピングがいらない、という場合でも料金は変わりません。テーピングは、治療に必要な1部位に限り無料で貼付いたします。

 

10.腰痛治療について、ご不明な点のご質問や、ご予約はこちらからどうぞ

お問い合わせはこちらから

11.腰痛に関するお役立ちガイド

日常生活の一般的注意事項

・胡座(あぐら)の禁止

・背を伸ばしての、歩行、立位、座位をとってください。

・ハイヒールの禁止・・・アキレス腱が短縮し、腰椎の前弯が増強します

・しゃがむときには、股関節を意識しましょう。

・立ち仕事の場合は、交互に左右の足に体重を掛け、足台に片足を置きましょう。

・腰の後で手を組まないようにしましょう。→腰椎の前彎が強くなります。

・伏臥(うつぶせ)・・・基本的にはこの姿勢はだめです。

・座位・・・膝を股関節より高く。クッション無し。(ドライビングポジションも同じ)

・物を持ち上げる時は、背筋ではなく殿筋、太ももの裏側を意識しましょう。(股関節を軸にする)

スポーツに関する一般的注意事項

・基本的に症状が強ければすべて禁止

・ウェイトリフティングの禁止

・水泳の禁止→特に平泳ぎとバタフライの禁止

・全ての後屈を強いる練習の禁止

(若年時には絶対ダメです→すべり症発症の恐れがあります)

・ジャンプの禁止

・腹筋運動を行う際の注意事項(治療時に直接ご指導いたします)

・背筋運動を行う際の注意事項(治療時に直接ご指導いたします)

・スクワットを行う際の注意事項(治療時に直接ご指導いたします)

【静力学的腰痛に対する運動学的考察】

・脊柱を1本の柱として考えた場合、後から脊柱起立筋、前から腹筋、側方から外腹斜筋、により支えられている。

・そして腰部の動きは、上位胸椎から全腰椎、骨盤、股関節、膝関節、足関節、そしてそれらに付着する全筋群の共同作業と考えることができる。(ユニットとして考える)

・正常の腰部の前弯は、前屈時には後弯となる。

・腰部に柔軟性が無いと→前方と側方の動きが制限され→ハムストに過緊張がでる

・ハムストに正常な伸展性があれば、前屈時に骨盤の前方回転が起こり、坐位では後方回転が起こる

・ハムストに柔軟性が無い場合→前方への骨盤の回転は制限され、後方への傾きが増加し両方の働きで椎間板の圧迫が増加される

 

・股関節屈筋に伸展性があれば中間位の骨盤位をとることができる。

・股関節屈筋が硬い人は前方に骨盤が大きく傾き、椎間板への圧力が増加される

・強い腹筋は正しい骨盤姿勢を保持する。前屈時背部の伸筋膜と協力し斜めに引き、支持する。

・腹筋が弱い(疲労しやすい)場合前方への骨盤傾斜を大きくし背部の伸筋は緊張する

・強い背部の伸筋は脊柱を安定させ、立位を保持し、前方屈曲を制御する。

・伸筋が弱い(疲労しやすい)場合脊柱のストレスを増加させ椎間板の圧迫を増加させる。

・正しい腹筋と背筋のバランスは、腹筋4<背筋6です。