頚椎症性神経根症で左腕が上がらなくなった患者様の改善例

今日の担当は練馬区石神井町こまつ鍼灸院のスタッフの天野英光です。今日は頚椎症で来院されている患者さんの治療経過についてプログ致します。

性別 男性
年齢 68歳
東京都下から来院
傷病名 頚椎症性神経根症
初診時 平成25年12月
主症状 ①頚部痛無し
②頚部回旋制限
③握力は正常
④左手母指示指知覚低下
⑤はし、ペンの使用時違和感あり
⑥左肩関節外転挙上不可 外転保持不可
平成25年、突然左肩関節が挙がらなくなり、整形外科に受診する。MRI検査 X線検査 CT検査により頚椎症性神経根症と診断される。薬事療法、理学療法を受け治療したが症状変わらず、手術をすすめられる。 しかし、一ヶ月以上の入院、術後の辛いリハビリ、手術しても完治は期待出来ないと説明を受け手術による治療を断念する。
その後、評判の良い整形外科だけでなく整骨院、マッサージ院、鍼灸院、整体など渡り歩き通院する。
しかし、
日に日に左上肢が動かなくなり、ADL日常生活動作が制限出始め、仕事が出来なくなり障害者手帳を取るか迷っていた時に、奥様がインターネットでこまつ鍼灸院を探し、こまつ鍼灸院に来院、こまつ式高麗手指鍼とこまつ式複合治療を受けました。

初めてこまつ鍼灸院に来た時一番印象に残った事は、初診時の治療の説明を受けた時に、こまつ院長先生から難しい症状だけに5回を目安に治療を受けてみて、5回鍼灸治療しても何も症状が変わらなければ、治療を終了します。と治療回数を提示された事だそうです。

こまつ鍼灸院では、開業してから現在に至るまでに頚椎症だけでも4000人以上の患者さんの治療をしてきました。
頚椎症と一言で言っても比較的に程度の軽いむち打ち症から難治性の後縦靱帯骨化症や外科的手術後の後遺症まで治療してきました。
その実績ゆえに、
改善する期待が出来ない頚椎症、または外科的手術のほうが費用対効果が期待できる頚椎症に
対しては、いたずらに患者さんの徳を損ねるかのような鍼灸治療の治療期間をのばす事は致しません。

確かに、難治性の頚椎症でも治療期間が長ければ症状が改善する事もあり得なくは無く、確率的にゼロではありません。
しかし、
こまつ鍼灸院では患者さんにとって一番良い費用対効果が期待できる治療法を優先しています。

初診時の治療計画をたてる時に1クール5回の治療は
治療と治療の間隔を空けすぎないほうが効果が期待出来ると説明をして、患者さん本人の同意を受けれたので、一日置きに来院する事にしました。初回の治療後すぐに頚椎症の症状の変化は無かったものの、治療4回目から肩関節外転が出来るようになり、治療5回目終了後、もう1クール5回の治療を受ける治療計画をたてました。
4クール20回の治療後、左上肢に力が入らず
左上肢全体の筋力が低下し、肩関節外転、外転保持が出来なかったのが改善され、母指示指の指先に若干の痺れは残るものの、痛みは無く、ADL日常生活動作が大幅に改善された為に、鍼灸治療を一時中止して様子を見てもらいました。

その後、
しばらくは治療しない期間がありましたが、ひょんな事から過去の辛い時期の記憶を思いだし、再びADL日常生活動作が制限うける事に対して恐れが生じた為に、月に1回程度又は3ヶ月に一回程度、定期的にこまつ鍼灸院にてメンテナンスを目的にこまつ式高麗手指鍼及びこまつ式複合治療治療を受けるようになりました。

平成30年1月現在
5年前の辛い症状の大部分は消失し、改善しました。交通誘導の仕事のために、重量感のある誘導灯を長い時間降らなければなりませんが、健側の右上肢だけでなく患側の左上肢でも大きくふれて誘導の仕事が出来ているとの事です。
現在母指示指のわずかな痺れが残存してはいるが、こまつ鍼灸院では最近痺れている指先に特殊な鍼灸治療を行う治療法が新しく開発され、この治療を受けるとしばらく指先の痺れが消失するそうです。

患者さんから直接お聞きした話
頚椎症を患い何件も病院や治療院を渡りあるいたそうです。
現代社会ではドクターショッピングと言います。
様々な治療を受ける度に、治療効果への期待と現実に良くならず失望を繰り返した、辛い毎日で自暴自棄に陥った事もあったそうです。

しかし、そのような日々の中でも、
『少しでも症状が緩和されるのであれば、何でも良い治療を試してみてください』
と常に優しく見守ってくださった奥様の存在が大きかったそうです。
評判の良い病院、治療院、サプリメントから食事に至るまで効果が期待出来そうな治療方法の情報を口コミやインターネットで次々と調べ、探してくださいました。奥様に対して心から感謝を申されていました。

痛みが3ヶ月以上続く症状を慢性痛、又は慢性疼痛といいます。
慢性疼痛と向き合う事はとても大変な事です。
外見上の見た目では、健康な人との違いが無いからです。時に辛いのは怠けていると誤解を受ける事さえ遭遇します。

痛みそのものは患者さんご本人しかわかりません。
ですから、
慢性疼痛を経験していない者が
『お気持ちはわかります』
と言う事はできません。第一に失礼です。
しかし、
痛み自体はわからなくても、共感する能力は常に高めたいと思います。
こまつ鍼灸院に来られる患者さんの笑顔が戻るように
こまつ院長を筆頭に、スタッフ一堂全力でサポート致します。
何かご質問がありましたら、お気軽に声をかけてください。