頚椎症(頸椎症)の危険な治療方法と正しい治療方法

頚椎症の原因について

首の調子が悪くなって、整形外科で「頚椎症」「頚椎ヘルニア」と診断を受けてショックを受ける方も多いかと存じます。あれをやったことが悪かったのか?
あれをしなかったことが悪かったのか?後悔したり、悩まれている方も多いと思います。そこで、多くの頚椎症や頚椎ヘルニアの患者様に接ししてきた私の見解を記させていただきます。

①先天的素因があること
人間は、生まれた時から遺伝的要素も含めまして、弱い臓器や器官というものがあります。頚椎で言いますと、以下の要因が考えられると思います。
1)頚椎の椎体の並びが不規則である
2)頚椎の椎体が重なってできている、神経孔が狭くなっている
3)椎体を構成している靭帯が生まれつき弱い

②後天的素因があること
これは、育ってからの原因になります
1)老化現象・加齢変性・・・悲しいかな、現実です。若いときに比べて、筋肉や靭帯は硬くなり、柔軟性を失ってきます。
2)使いすぎ(Overuse)・・・・文字通りです。スポーツ、スマホ、パソコン、読書、首に負担のかかるものを長時間、長期間にわたり使い続ければ、不具合は起こります。人間の体は機械ではありませんので、取替はききません。
3)使い方の間違い(wrong use)・・・・これは、主に姿勢に由来するものです。スポーツなどではよくあることです。間違ったフォームを続けていくと、いつか体を壊してしまいます。スマホやパソコンも同じことです。ここに、前述しました使いすぎが合わさると、かなりの確率で悪化します。

③外的要因があること
これは、転倒などして頸部に衝撃を受けて発症することがあります。当院でも、ご年配の方で整形外科で「頚椎ヘルニア」と診断を受けられた方がいらっしゃいます。基本的には、「頚椎ヘルニア」は若い方が罹患しやすいのですが、ご年配の方でも転倒した衝撃でヘルニアになることがあります。頭を打ったら脳に損傷を受けますが、頭以外ですと、介達外力が働いて、構造上不安定な頚部が衝撃を受けて頚椎にダメージを受けることがあります。

 

 

病院で、頚椎症・頚椎ヘルニアと言われたら絶対にしてはいけないこと

長引く、頚や肩甲骨、腕の痛み、しびれなどで整形外科にいかれて、そこであなたは「頚椎症性神経根症」・「頚椎ヘルニア」ですと告げられて大した治療法も提示されなく、痛み止めと湿布だけで不安なってしまい、より悪化させる方のお話もよくお聞きしてきました。そこで、これだけは「やめてください」というものを記してみます。

①もし、最初に行った病院で手術を勧められたら、即答せずに他に2ヶ所の病院で診てもらいましょう。必要のない手術をしたら、一生後悔をします。

できれは、セカンドオピニオンで診てもらうのであれば、「九段坂病院」のような手術の症例がトップクラスの病院を選べは問題はないでしょう。

②病院でのリハビリ
基本的には問題はありませんが、頚椎の牽引は慎重に考えなければなりません。欧米の病院でやらないと聞いています。また、日本の大学病院などでも、現在ではおすすめしていません。やってもやらなくても、治癒にかかる時間は変わらないというアメリカのデータがあるからです。また、治癒期間が変わらないだけならまだしも、牽引をしたことで悪化する方も多数いるようです。

③ストレッチ 何故かいらっしゃるのです。考えてみてください。足を捻挫して、足首のストレッチを痛いときにする人がいるでしょうか?  やっていいのは、痛みが全て取れてからです。体から発する痛みは、身体を安静にしてくれという、ご自身の体からのメッセージなのです。

④指圧、マッサージ、整体、カイロプラクティックなどは絶対に控えましょう。腕や背中などをもんでもらう分にはあまり問題もないかと思いますが、頚を揉んだり押したりすると、信じられないほど症状が悪化することがあります。私自身が経験をしています。カイロプラクティックではアメリカで死亡事例もあります。

⑤全てのスポーツは、一時中止をしましょう。頚椎に悪い運動トップ3は、1.ウェイトトレーニング(自重トレーニング含む) 2.水泳 3.スポーツサイクル 4.格闘技 5.ヨガ
などがありますが、基本的はすべての運動は百害あって一利なしです。たとえウォーキングであっても、身体の微妙な衝撃はすべて頚椎で受け止めるからです。

⑥鍼灸治療は、慎重に調べて通いましょう。鍼灸治療を受けたことのない患者様にとって、どこで受けても同じ効果があると思っている方も多いと思います。しかし、他の鍼灸院で悪化された方も当院にお越しになられせる方もいらっしゃいますし、私自身、鍼灸師に技術指導をしてきて、頚に鍼を刺せない鍼灸師がいかに多いことがわかりました。私に鍼の指導を受けたことを宣伝しているものも多数いますが、私なら治療を受けたくないものがほとんどです。

頚椎症・頚椎ヘルニアは自然治癒するのか?

来院される患者様に、1年前に今のような痛みがあったけど自然に治った、と言われる方がいらっしゃいます。治ったのであれば、2度と発症はいたしません。これは、正確に表現しますと、自然に症状が消失しただけです。もちろん、一生がこのまま症状が出ない方もいらっしゃいます。では何%くらいの方が出ないのかと問われましたら正直わかりません。いらっしゃっても、20~30%くらいではないかと想像します。ただ、1~2年の間に再発した場合は、しっかりとした治療が必要になります。そうしないと、一生症状が出たり消えたりを繰り返しながら、症状は段々とひどくなります。皆様、ご注意ください。

頚椎症と頚椎ヘルニアの違いについて

頚椎症には大きく分けて2つの意味があります。広義の頚椎症と狭義の頚椎症です。広義の頚椎症とは、頚全般の痛みやしびれ等を伴う疾患です。狭義の頚椎症には2つあり、頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症があります。

簡単に箇条書きにしてみます。

1.頚椎症性神経根症

加齢変性(椎間板の水分は20代後半から減少をしていくといわれています)が原因で、頚椎の重なった神経孔が狭くなり、または骨棘が形成され神経に接触して症状が出るもの。

2.頚椎症性脊髄症

頚部脊柱管が狭くなり、脊髄神経を圧迫して脊髄症状を呈するもの。

3.頚椎ヘルニア

骨と骨のクッションとなっている椎間板の中にあります髄核が外に飛び出すか、線維輪全体が膨らんだ状態のものを言います。ヘルニアとは、その組織が本来あるべきところから飛び出すという語源なのです。このヘルニアにも、神経根を刺激するものと脊髄症状を呈するものがあります。

病院での頚椎症、頚椎ヘルニア治療について

 

医師の誤診率について

1か所の整形外科で「頚椎症性神経根症」であるとか、「骨には異常がない」と言われましても、ご自分で納得いかない場合には、頚椎専門の病院(たとえば九段坂病院等)で診ていただきましょう。医師も人の子です、誤診率10%前後は当たり前なのです。

頚椎症や頚椎ヘルニアの頚椎牽引について

いまだ、町の整形外科では頚椎牽引をしています。大学美容院や頚椎専門の病院、欧米の病院では牽引はしていませんし、むしろ、否定的見解をもっている医師のほうが多いようです。牽引中に少しでも痛みを感じたり、手にしびれを感じたらすぐにスタッフを呼んで中止をしてもらってください。最近の事例ですが、病院でけん引をして悪化し、大学病院に回されて即時手術になった患者さんもいらっしゃいます。

頚椎症や頚椎ヘルニアの星状神経節ブロック注射について

この注射数回で症状が改善される方もいらっしゃいますが、5回程度やってみて全く変化がない場合は、10回続けても改善は難しいと思います。

頚椎症と手術など

 

必要のない手術

間違えないでいただきたいのは、絶対に必要な手術はあるということです。すべての頚椎症・頚椎ヘルニアが、私の治療で治るわけではありません。

ただ、現在の最高の技術をもってしても、手術によって「しびれ」は改善しません。しびれの場所が増えることはあっても、減ることはありません。また、単純な神経根からの痛みも手術は回避したいところです。

脊髄を圧迫していない、片側の腕の麻痺であるならば、現在のところ100%の改善をしています。

必要な手術

頚椎症をネットで検索しますと、手術をしないでよくなったとか、手術をしない方法などという「たわけた」サイトがあります。(私は、頸椎症のネットビジネスと呼んでいます)手術をしなくてもよくなったのは、初めから手術が必要でなかったからです。

脊髄症状が両手に出ている場合や、呼吸中枢に影響を及ぼしている場合、膀胱直腸障害がみられる場合などは当院でも手術をお勧めしています。日本の頚椎の手術は、世界でもトップクラスですから、必要な方は安心して受けられることをお勧めいたします。

頚椎症の症状について

 

頚椎症の症状について

一般的に頚椎症や頚椎ヘルニアと言えば、痛みやしびれを連想されると思います。1.首の痛み2.肩甲骨の痛み3.腕の付け根の痛み4.腕の痛み5指のしびれしかし、それだけではありません。

私が治療させていただいた頚椎症(頸椎症)の患者様の中には、「めまい」「頭のしびれ」「頚が坐らない」「目の痛み」「のどから胸の息苦しさ」などを訴えられた方も多数いらっしゃいます。そして、それらの症状が頸椎からくるものであれば(頸髄を圧迫していない)、必ず治癒に至ります。

腕や指のしびれについて

しびれのメカニズムについては、まだはっきりとしたことはわかっていません。そして、現代医学では「しびれ」に対しては全くの無力なのです。皆さんが診断を 受けたお医者さんに聞いてみましょう! 「なぜ首が悪いのに腕がしびれるのですか?」「なぜ、腕は何ともないのに指先だけがしびれるのですか?」「なせ、痛みはとれたのにしびれはとれないのです か?」

満足のいく、答えは返ってきません。わからないからです。手術では絶対に改善しません。新たなしびれる場所が増えたとしてもです。

しかし、私は一つの仮説を立てました。これによって、完全とれるしびれと、指の先端の痺れだけ取れない場合があることがわかってきました。治りきらない先端のしびれは、神経細胞シナプスの完全な損傷なのです。

最悪のタオル牽引

タオル牽引1

タオル牽引2

↑整体やカイロプラクティックでこのようなことをされた方はいないでしょうか?

 

当院には、これで頸椎を壊された方がいらっしゃいます。最悪の場合、頸椎神経の離断を招く危険な行為と言わざるを得ません。

 

プロレスラーの故「三沢光晴」選手は頚椎離断でお亡くなりになりましたが、頻繁にタオルで頚椎をけん引させていたということを聞きました。

 

タオル牽引3

↑ 頚椎模型での牽引簡略図ですが、基本的に椎間が狭くなったり、ヘルニアで髄核が脱出している部位は1~3か所程度です。このように、牽引をすると全く問題 のない靭帯や神経にも負担をかけることになります。本当に問題のある椎間だけに、テンションをかけることができないのです。いわんや、整体で頸をけん引を するということは、犯罪行為としか申し上げようがございません。

悪化する頚椎牽引

牽引をすべて否定するものではありません。私が整形外科に勤めていたときにも、50人に一人くらいはよくなる方もいらっしゃいました。しかし、ほぼ毎日8年間も通われて、指の痺れが取れない患者様もいました。

以下のことにご注意ください

1.発症から時間が経過している場合、殆どが効果はない。

2.牽引中、少しでも痛みや違和感を感じたら中止をしてもらう。

欧米の整形外科学会では、殆ど行われていません。また、日本の頚椎専門の医師の中では「頚椎牽引は無効である」。と言い切られる医師が一般的なのです。

お仕事と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

基本的には、痛みの強い間は安静が必要です。しかし、すべての方がお仕事を休めるわけではありません。その場合、ポリネック(頚椎カラー)の装着をお勧めいたします。また、お仕事は休めない代わりに、すべてのスポーツや趣味(読書、編み物、カーデニング等)はお休みしましょう。そうすることで、最も早く再開することができるのです。

各種 スポーツと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

 

1.水泳と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

最もしてはいけないスポーツの一つです。なぜいけないのか? それは、すべて息継ぎに問題があります。

水泳説明写真1

水泳説明写真2クロールは左右にひねられて神経根を圧迫します

水泳説明写真3平泳ぎの息継ぎはこのようになります

水泳説明写真4神経にとっては良くないですね

2.自転車と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

問題は2点あります。

1.自転車の種類の問題。前傾姿勢の強い自転車ほど首には負担がかかります。パソコン使用の数倍の負担になります。

2.走っている道路の問題。砂利道や段差があるほど、その衝撃は最終的にすべて頚椎で吸収してしまい、自転車を降りてから痛みが強くなります。

3.ウェイトトレーニングと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

くびに負担のかからないトレーニングだと、やってもよいと思われるでしょう。しかし、下半身のトレーニングでも筋電計を使うと頚部の筋肉は緊張を強いられるといわれています。80%の改善がみられるまでは休みましょう。

4.ストレッチと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

人とは、何もしないことに不安を感ずるものです。しかし、頚椎症全般は病気なのです。病気の時は、安静にすることが生物の本能なのです。胃が痛むときに、胃の機能を改善するときに何かを食べるでしょうか?  足首を捻挫したときに、足のストレッチをして早く治ると思いますか?

安静と、適切な治療が最善の方法です。

5.ジョギングと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

自転車と同じ理屈です。上下動の振動は、すべて頚椎に来てしまします。50%程度の改善が見られたら、ウォーキングから再開しましょう。

6.格闘技と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

プロ・アマを問わず最も傷めやすいのが頚椎です。プロレスラーが一番鍛えるところが、くびなのです。頚椎損傷から命を失ったレスラーもいます。95%の改善がみられるまで、再開は厳禁です。また、競技を続けている限り定期的な(1か月に1~2回程度のメンテナンス)治療が必要になります。

7.ゴルフと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

ずいぶん減ったとはいえ、男性にとってゴルフは仕事の延長と言えます。そうすると、完治するまでできません。というのも酷なところがあります。しかし、前述しましたスポーツに比べると比較的再開は早くできます。50%程度の改善でできるようになります。

8.テニスと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

かなりハードなスポーツです。頸椎にとりましては。ボールを追って動き、止まった瞬間の衝撃はかなりのものです。80%以上の改善を見込みたいところです。

※病名や症状により一概には申せませんが、当院の治療1クール5回で10~30%程度の回復が見込めます。(早い人で80%の回復)

 2クール10回の治療で、ほぼ80%の患者様が、50%以上の改善をしています。

9.ヨガと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

頚部を動かさなければよいのですが、いろんなポーズをしているとついつい負担もかかると思います。今までの患者様の中には、ヨガのインストラクターもいらっしゃいましたが、問題なく現場に復帰されています。

頚椎症・頚椎ヘルニアの方が寝るとき(おやすみになるとき)の枕について

症状が強い場合、枕は深刻な問題となります。毎日、6時間から8時間ほど寝るときに使用するものです。高額な専用枕をオーダーメイドしても、なかなか合わない方が多いのが現実です。それは、枕が会わないのではなく、頚が悪いからすべての枕が会わないのです。そこで、当院がご指導している枕の作り方を公開いたします。

このタオル枕につきましては、過去に【はつらつ元気】でも紹介されています。

掲載雑誌、はつらつ元気

↓ 1.サイズの違うバスタオルを2枚用意いたします。

タオル枕作製写真1

↓ 2.きつめに巻いていきます。

タオル枕作製写真2

↓ 3.両端をマジックテープで留めます。このさい、長すぎる場合は惜しむことなく、カットしましょう。

タオル枕作製写真3

↓ 4.基本はこのような感じです。

タオル枕製作4

 

↓ 5.後頭部が低目が楽な場合には、入れ替えてみましょう。

 

タオル枕作製写真5

指圧・マッサージと頸椎症、頚椎ヘルニアについて

一般的な整体院とは区別しました。なぜならば「指圧マッサージ」というのは国家資格だからです。それでも、事故は起こります。画像を使ってご説明いたします。

マッサージ説明1

 

くびの筋肉は1本ではありません。何層かになっています。この画像から言えば黒い部分が一番深い筋肉であり、神経根の刺激を受け固くなっていきます。

 

マッサージ説明2

マッサージ説明3

 

上から押せば当然このようになります。ほぐれるのは一番上の赤い部分だけ。問題のある黒い部分は、まったくほぐれず、その形状を保ったまま神経根を圧迫します。良いわけがありません。鍼灸治療は、この黒い部分だけに刺激を与えることが可能です。(腕にもよりますが)

整体と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

世に整体師などという資格はありません。国家資格でもなんでもないのです。指圧マッサージ師は国家資格がないと名乗れませんので、マッサージをしている無資格者のことです。このサイトをご覧になっいる「あなた」も、1週間程度の講習を受ければ開業できる代物です。指圧マッサージ師は、ほぼ毎日3年間学校に通います。それでも、頸椎症には危険なのです。いわんや、整体師に体をゆだねることは危険極まりない行為です。

ちなみに、国家資格者の治療院で事故が起きた場合、地元の保健所が管轄になりますが、整体院の場合は地元の「警察署」が担当になります。傷害罪になるからです。

カイロプラクティックと頚椎症、頚椎ヘルニアについて

カイロプラクティック発祥の地アメリカでは、6年生の大学で教育をされ準医師の地位を有していますが現地の学会においても次のような報告がなされています。 「1992年、Stanford Stroke Centerの研究者は、アメリカ神経学会のメンバー486名に対し、過去2年間でカイロプラクターの施術後24時間以内に脳卒中を起こした症例を何人診たかを調査した。 この調査はアメリカ心臓協会が後援した。 177名の神経専門医が21歳から60歳までの55名の患者を報告した。 このうち1名が死亡、48名が不明瞭な発音、構文障害、めまいなどの恒久的な神経障害を生じた。卒中の主因は椎骨動脈壁が裂けたためと考えられた。 1925年から1997年までに発行された論文116編を調べた総説によると、頸部の徒手操作に伴う頸部損傷177例の少なくとも60%はカイロプラクターによってなされたものであった。」
日本におけるカイロプラクティックの被害はアメリカの比ではなく、日本の厚生労働省通達により、頚部に対する徒手操作を禁止するまでに至っている。 そして、日本のカイロプラクターや整体師が加入している賠償保険では、頚椎に対するアジャストで事故が起きた場合は免責事項になっているのです。(保険金は出ないということです)
日本では、整体師やカイロプラクティックによる医療事故は、傷害罪になり(医療ではないので、業務上過失にはなりません)、警察が介入いたします。

20年前、私が鍼灸学校に通っていたときの朝日新聞の記事に、このようなものがありました。カイロプラクティツクによって下半身不随にされた被害者に、6.000万円の賠償責任・・・・・

ほとんどの整形外科の医師が経験されているのが、カイロプラクティックによって体を壊された患者さんがいることです。私のところにも、少し首が痛いということで、ホームページで見つけたカイロプラクティックに行ったところ、翌日から左半身の痺れを感じるようになり、頭痛も出るようになったとのことです。こちらの患者様は、当院でほぼ3か月で完治されています。

※重度の後縦靭帯骨化症の場合、頚椎の下手なアジャストによっては即死の場合もあり得るのです。

接骨院、整骨院と頚椎症、頚椎ヘルニアについて

さて、巷にあふれかえる接骨院、整骨院(名称は違いますが同じところです)ですが、過当競争の影響で何でも診てくれます。電気治療にマッサージ。しかし、頸椎症や頚椎ヘルニアであることを申告したうえで、保険料金で治療をした場合は法律違反なのです(地元の保健所にお問い合わせください)。接骨院でできるのは、頚部捻挫だけです。国から認められている病名からも、接骨院、整骨院の治療レベルから言っても、「頸椎症・頚椎ヘルニア」が治ることはあり得ません。良くなったとしたら、数日安静にしていれば治ったということなのです。

※独立行政法人「国民生活センター」より・・・ここをクリックしてくださいサイトに飛びます

手技による医業類似行為の危害-整体、カイロプラクティック、マッサージ等で重症事例も-

健康保持や疾病の予防・治療の目的で、マッサージ、指圧、整体、カイロプラクティックなど、施術者の手技による医業類似行為が広く利用されている。一方、PIO-NETには、整体やマッサージ等、器具を使用しない手技による医業類似行為を受けて危害が発生したという相談が2007年度以降の約5年間で825件寄せられており、件数は増加傾向にある。

手技による医業類似行為のうち、あん摩マッサージ指圧や柔道整復については法的な資格制度があるが、整体やカイロプラクティック等と呼ばれるその他の手技による医業類似行為については法的資格制度がないため、施術者の技術水準や施術方法等がばらばらであると指摘されている。そこで、健康維持や身体症状の改善等を目的とする、器具を使用しない手技による医業類似行為を受けて危害が発生したという相談情報を分析し、情報提供することとした。

※厚生労働省HP・・・・・ここをクリックしてください。サイトに飛びます。

平成三年六月二八日・・・・(医事第五八号)
医業類似行為に対する取り扱いについて・いわゆるカイロプラクティック療法に対する取り扱いについて