頚椎ヘルニアの為、包丁が握れませんが仕事が出来るようになりますか?

今日の担当は、頚椎症専門鍼灸院であります、こまつ鍼灸院スタッフ副院長の天野英光です。

今日は頚椎症性神経根症が原因で、握力が急激に低下してしまった和食のシェフが、わずか10回の治療で、痛み、痺れ、握力低下、手指の巧緻性障害が大幅に改善された治療経過をブログいたします。

①性別   男性

②年齢   50代

③住所   東京都新宿区

④職業   和食シェフ

⑤診断名  頚椎症性神経根症  頚椎ヘルニア

⑥症状
痛み、凝り感、痺れ感など頚椎症の症状は、数年前から発症していましたが、1週間前より、急激に悪化し整形外科に受診する。レントゲン検査、MRI検査をして頚椎症性神経根症、頚椎ヘルニアと診断され、理学療法、ブロック注射、薬物療法を受けましたが疼痛やまず、日増しに握力が低下した為に、包丁が握れなくなったり、手指の巧致性障害が表れ仕事に支障が出始めたので、停職になりました。
一人自宅で安静療養していると先行きの見えない将来に不安になり、インターネットで頚椎症について、対処法について、治療方法についてに細かく情報を集めていたところ、頚椎症患者4000人以上の治療実績がある頚椎症専門鍼灸院であるこまつ鍼灸院のホームページにたどりつき、ホームページ内容を読んでみて興味を抱き来院されました。

⑦初診時の症状
1頚部の痛み
2右上肢の痛み
3肩甲間部の痛み
4右手握力の低下(右手12Kg  左手40Kg)
激しい痛みを堪えていたご様子で、うつむき加減の表情が印象的でした。

⑧初回の治療
1治療姿勢      側臥位
頚椎症による頚部や背部の痛みより、右手の握力低下を一日も早く改善して職場に復帰したいとの強い希望がありましたので、右肩上の側臥位の姿勢で右上肢特に前腕部分に集中して鍼灸治療を行いました。

初回の治療後、すぐには実感として治療効果を感じませんでした。
自宅で出来るセルフケアーとしてお灸の据え方を説明して、毎日施灸してもらう事にしました。
痛み痺れ握力低下などの頚椎症症状が著明な為に、なるべく治療と治療の間隔を空けないで来院をすすめたところ、一日午前午後2回の治療を希望され予約して帰られました。

⑨1クール5回目の治療終了後の状態
頚部の痛み、肩甲間部の痛み、右上肢の痛みは大幅に改善。
夜間痛が消失した事で、不安が和らぎ睡眠不足が改善しました。
マクラの高さ、寝る姿勢などポジションを気にしなくても熟睡出来るとおっしゃっていました。
痛みが気にならなくなった分、右手の手指の痺れを強く感じるようになりました。

⑩10回目の治療終了後の状態
頚部痛、肩甲間部の痛みは消失、右上肢の痛みは消失したが、痺れが若干残っているご様子。
握力は右手12kg→30Kg 左手40kg→41kgまで改善しました。
手指の巧緻性障害も改善され『大根の桂剥き』も出来るようになった、ここまで回復すれば職場に復職出来ると、意欲が湧いてきたご様子で、
初診時のうつむき加減のこわばった表情が和らぎ、優しい笑みがこぼれるまでに回復されました。

⑪巧緻性運動障害について
手指の巧緻性運動障害は、細やかな作業が出来なくなることを指します。頚椎症との鑑別に必要な頚髄障害、脳血管障害、小脳変性症、多発性神経障害などでも認められる事があります。
その症状は
1字が下手になった
2ネクタイがしめられない
3箸が使いにくい
4ボタンが留めにくい
5小銭をうまくつかめない
6ヒモがうまく結べない
などがあげられます。
頚椎症性脊髄症になるとこれらの症状に加えて、両手に痺れが表れ、足にも症状が表れ歩行障害になります。
また排泄機能が障害され膀胱直腸障害が表れる事もあります。

⑫まとめ
今回の頚椎症の患者さんは、症状が強く頚椎症だけでなく頚椎症性脊髄症の疑いがあり視野に入れて治療方針をたてました。

頚椎症患者さんと頚椎症性脊髄症の患者さんでは、治療の内容が変わります。大きな違いの一つは、頚椎症性脊髄症の場合はパルス通電(低周波置鍼療法)が出来ません。

画像診断を受けて脊髄症と診断され無かった事、
両側性の痺れが無かった事、
膀胱直腸障害や歩行障害など下半身に症状が無かった事など考慮して、
頚椎症として捉えて小松式高麗手指鍼及び小松式複合治療を行いました。

しかし、

1画像診断は必ずしも完璧な診断技術ではなく、誤診がある事。

2頚椎症でも二カ所以上圧迫を受けている場合両側性に痺れが出る場合も ある事。

3たとえ歩行障害が出たとしても、頚椎症性脊髄症が原因ではなく、
脳血管障害や腰椎ヘルニアなどの原因で起こりうる事。

などなど、患者さん一人一人に個別性があるために、
こまつ鍼灸院で治療をする時は、常に最悪の場合を想定しながら、様子を見ながら刺激量を変えて治療しております。

ですから、あらゆる想定を踏まえて改善を目指すには、

一定回数の治療と治療期間がとても大切なのです。

頚椎症専門鍼灸院であるこまつ鍼灸院で行う、小松式高麗手指鍼及び小松式複合治療は、頚椎症患者4000人以上の実績の上に成り立つ、改善率と再現性の高い、何よりも安全な治療技術です。

ご安心して治療にいらしてください。

頚椎症の治療は、原則小松院長が行います。
患者さんの笑顔が戻るようにスタッフ一同全力でサポートいたします。